長野の農婦

「信州信濃の山奥で…」と言う歌を小さい頃歌った事を覚えていた。
桜を撮りに来たカメラマンが枝垂れ桜を三脚を立てて撮影仕事。わたしはとうに桜を撮る事に飽きてタンポポの咲く地面にべたりと腰を下ろして、そこで農作業をしていた農婦と話をする。写真撮影を了解してもらってシャッターを押す。
小さな山沿いの村、神社があって桜が満開だ。赤い鳥居がある。明るい墓地がある。
枝垂れ桜が咲いている。枝垂れ桜をお墓に植える習慣があるそうだ。枝垂れ桜は丈夫な桜で長持ちするので亡者を長く弔うのに相応しいのだと言う話を同行のカメラマンから聞いた。
私は観光地巡りの旅は好まない。人が多すぎて楽しめないからだ。私は旅先で見知らぬ人と話をするのが好きだ。旅行の楽しみの一つになっている。
今年は贅沢なことに二度も春を味わった。
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# by akiraogawaG | 2005-04-27 09:02

再読 Viktor E. Frankl著「夜と霧」

人間の歴史が始まって以来今日まで世界は狂ったように暴力の応酬に明け暮れている。私がなぜなぜと考えても考えても分からない。もしかしたら世界の誰も分からない事なのかも知れない。そう言うものだと言う楽観主義に組することに私は心情的に出来ない。ここのところ世界は多くの問題が噴出して騒がしい。危険な状況が感じられる。

そこで改めて私の人生に大きな影響を与えた「夜と霧」を昔に帰って読んでみた。
「人間とは?」と言う精神的疑問符にこれほど迫った本は無い。

多くの優れた文学や哲学書が観念の中の真実の追求書であるとすれば「夜と霧」はナチ強制収容所の生き残りであるFranklの事実追求書である。見た、聞いた、触った、嗅いだ、そして考えた。精神科医としてのレポートを冷徹に書いたものだ。

私はお茶を楽しみながら「私はどんなことがあっても人殺しはしない」と公言するような人を私はおおむね信じないことにしている。極限最悪の状況は人間をとことん堕落させるからだ。私自身自らを過大評価してはいないから危ない存在だ、幸いそのような状況に遭遇していない。

「異常な状況においては異常な反応がまさに正常な行動であるのである」と言う記述はこの本の中の状況説明になる。

少ない数のある人達がその堕落を心のなかで食い止める強靱な自由も持っていた。そしてそれはまさに人間が選択出来うるひとかけらの自由が存在する事を証明した。これがこの本の主題である。

静かで殺風景な冬景色の中での号令、鞭打ち、悲鳴、凍傷、糞尿まみれ、大量殺人工場の煙突から出る悪臭と言うイメージがからみついてくる。

この本を読んでしまった人はそのイメージを洗い流してきれいにすることが出来ない。これは生涯にわたって続くのである。

そうした悲劇はそれ以後何度も繰り返された。

科学技術の進歩は更なる巨大な悲劇を用意している。

人間と人間が戦うことが終わりを告げ、近未来の戦争は人間とロボットが戦う事になるだろう。そこでは完璧に意識や感覚の喪失が生まれる。

もうそれはすでに始まっている。

それでも神は存在するだろうか?
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# by akiraogawaG | 2005-04-23 11:00

山荘

G氏が丹誠込めて作った長野県学者村の山荘へ連休前の来週に出かける予定。
今回で三回目になる。G氏の友人のカメラマンH氏ともう一人のH氏が同行することになるので、私を含めて四人。二泊三日の旅になる。

「人が遊んでいる時は仕事をして、人が働いている時遊ぶ」
長年のライフスタイルだ。

山荘は何もない山の中。窓から天気が良ければ浅間山がみえる。気持ちの良い部屋と囲炉裏のあるダイニング。ウオシュレットトイレ。山林を眺められる檜のお風呂。電話無し。

G氏はこの山荘について「私の棺桶」と称している。


彼の話によると夜中にふと起きて家族に置き手紙「長野に行く」と書いて車を走らせ来てしまうと言う事もあると話をしていた。

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# by akiraogawaG | 2005-04-18 08:27

タブ譜について…友への返事

私が私の教室のギター発表会のプログラムに「タブ譜」の事を書いたら貴方から楽譜の読めない人がギターはじめるのに役に立つ。であるから必要とのお話だったですよね。
あれからずーと「タブ譜」について考えて来ました。
私が基本的に「タブ譜」に反対する理由を書きます。
音楽共通言語とでも言うべき五線楽譜を初めから学習するのが大切だと考えているからです。いくら「タブ譜」が素人に分かりやすいとしても「タブ譜」を読むには、それなりの学習や馴れが必要です。それだけの時間とエネルギーを五線楽譜に振り向けた方がどんなに良いかは明快です。
私自身もリュートタブ譜の講座を受けたことがあり、その時はかなり読めるようになりギター譜への変換も出来ましたが普段使わないため忘れました。
たいていの人は一度パソコンで言うところの一つのインターフェイスを覚えてしまうと他の方法に乗り換えることは面倒で拒否するものです。ましてやそれで事が済んでしまうと乗り換えをしたくないものです。そこで私の教室でも「タブ譜」でギターを弾く人がいましたが、そのような人に五線楽譜の重要性を話して五線楽譜を学習することを勧めました。思った程困難な事にはなりませんでした。私はト音記号を手書きさせ「G」がどんな意味を持つかと言う事から説明すると理解してもらえます。
音楽が五線楽譜の形になったには長い歴史があることはあなたもよくご存じの事だと思います。現時点で音楽のメデイアとして五線楽譜以上のものはありません。
例えば「タブ譜」でギターを弾く人が歌手と合わせをするとしましょう。歌い手がギターの「タブ譜」を見ても分かりませんよね。「そこそこ!その音」と楽譜や音名で指示は出来ません。これって致命的ですよね。もの凄い優秀な音楽家ならそんなものはどうでもよくなってしまいますが、大抵は凡庸な音楽家なのです。
こんな話はどうですか…。
私のギターのお弟子さんが何故か突然ベートーベンの「月光ソナタ」第一楽章Adagioに恋をしました。ピアノを手に入れてそれから何ヶ月間練習に励みました。初めてピアノを弾いたのです。そうして弾けるようになったから聴いてくれと言うので聴きました。一応曲になっていて恋は実りました。そうして恋は終わり、またギターに戻りました。
五線楽譜の知識があったからこそ出来たことです。
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# by akiraogawaG | 2005-04-15 14:36

プロとは

TVで「イチロー」を見ていると「プロだなー」と思う。
プロギターリストは確かにいる。しかし本当のところプロに価するギター奏者はどれだけいるだろうか?
プロとはどの程度なのかと考えてみるがどうもはっきりしない。例えばコンピュータのプロは少なくとも簡単なプログラムソースぐらいは書ける人。クラッシックの音楽家なら少なくもバッハは弾ける人などなど…。だが、どうも分からない。もしかすると技で考えるよりもそれで生活出来ている人。税金の申告をしている人。の方が分かりやすい。
こんな話はどうだろう。アメリカの作曲家ガーシュウインがラヴェルを訪ねたそうして音楽の指導を懇願したところ、ラヴェルは「あなたの収入は…」とガーシュウインに聞いた。「あなたの収入は私より多い…教えることはない」と断った。
どうもプロと言うのは技のことよりは先に「いくら稼いでいるか」が先にくる。納得。
日本で音楽家と呼ばれている人は大勢いるが殆どが女の人だ。家庭の主婦か親元で暮らす娘さん。彼女等はその家庭の経済の実権を握っているわけではない。
だから豊かである。自分の稼いだお金で好きな音楽会に行き、自分専用の車に乗り、美味しい食べ物も知っている。海外研修にも出かける。たまには舞台もする。
「いくら稼いでいるか」で考えるとまさしくセミプロ集団である。無論そうではない人もいるが少数派だ。
彼女らは専門の音楽教育を受けているのでその技術も内容もかなり高レベルである。そうした人たちがこの国の音楽文化を支えている。
私とは生活感覚が違う。彼女らは怖いもの無し、私は怖いものだらけ…。
そこで大事なのは「人の事を思いやる気持ち」と言うことになる。
私がかってしばしば共演していたK夫人などは演奏曲目の楽譜を買って来てくれてコピーをよく呉れた。「だって、たいへんでしょう」細かい心使いが本当に嬉しかった。
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# by akiraogawaG | 2005-04-08 07:23

イースターコンサート

ピアニストの大山陽子さんが企画したイースターコンサートに4月2日出演した。
大山陽子さんは「日本の聖歌」の作者。父親の丸田省三氏の言葉に曲をつけている。
親子二代にわたっての仕事を成し遂げている。
大山陽子さんはバッハの「ゴールドベルク変奏曲」を弾いた。
私はR・V・ビゼーの「ニ短調組曲」を弾いた。他に工藤延男氏の小品が一つ加わった。工藤氏の作品は私がギターに編曲したものを私が弾いた。お客さんはかなり入っていて盛会。
大山陽子さんはなかなか暗譜は出来ないので譜面を見て弾くと言っていたが、なんと暗譜で弾いてるではないか! 私は彼女に合わせて暗譜で弾くことをやめたと言うのに、なんたる事!
暗譜で弾くべきであった。ギターソロは暗譜といつも私は決めているのだ。油断をした。
どちらも出来るようにしておくべきだった。
来週の土曜日(9日)は私のギター教室の発表会だ。何とか楽しみながらやりたいものだ。
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# by akiraogawaG | 2005-04-02 23:27

国民健康保険 国民年金

2005春桜が咲いた。
私の事を「年金」が入っている上に働いているから「余裕の人生」と見ている人は多い。他人が勝手に私の事を想像するのは自由。「余裕の人生」は私に有利に働くからそのままにしている。しかし毎月青い気吐息であることは、昔から何も変わっていない。
政治家の国民年金不払いが問題になったが私は制度が始まった以降何年間は払ったが音楽仲間で「信用出来ないよね…」の話に同調して不払いになった。従って国民年金の支給はなし。払った分は寄付したと割り切った。一生働く気でいたし仕事に自信があった。収入が零になるときは「病気」「死」の時だ。「病気」は復活の見込みがあるかもしれないので国民健康保険と民間の医療保険を滞納しながらも払った。国民健康保険はまた取り立てが厳しかった。こんな事があった。区役所から呼び出しが来て滞納分の国民健康保険料を払えと言うから滞納分の一部を支払った。「この次は何時…」「お金が入った時」「それでは困る約束して呉れ」。からかってやろうと思って「おばさん 私のような滞納者がいるからあんたは仕事にありつけているのでしょう」と言ってやった。泥棒がいるからお巡りさん必要の論理。ああ恥ずかしい。
10年前病気で三ヶ月入院した。この時期を境に医療機関とは縁が切れない。若い芸術家が老後の事を考えるなんて「絵」は私にはない。もし貴方が老後生活を心配するなら、即仕事を変えなさいと言いたい。
経済的に余裕が無いときでも国民健康保険料は払った方が良い。お勧め。「長生きも芸のうち」貴方の技さえあれば何も心配することはない。

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# by akiraogawaG | 2005-04-02 10:36

自転車賛歌

自転車は私の第二の足。
私は車は持っていない。車は寧ろ好きだが金食い虫である。以前50ccに乗っていたことがあった。ガソリンが切れると走らない。これ当たり前。保険に入らないと走れない。これも当たり前。
以前は車があれば何処にでも行けた。しかし今はそうではない。行きつけの「おいしい食べ物屋」は大抵個人零細店、駐車場が無いので車では行けない。
今、週に二度音楽教室へ講師として雇われている。自宅から約3キロ以内。通勤は電車バスを利用すると往復740円所要時間45分。自転車を走らせると30分。雨の降りそうなときはバックにヨット用のレインウエアーを詰め込んで行く。
道は車がバンバン通る道なので事故を起こしたら「はい、それまで…」だろう。出かける時は空気圧とブレーキだけは点検する。
ところでこの自転車シャフトドライブで7年前に「無印」で3万円代で買った物、今はなき名品。タイヤ、チューブは今年取り替えた。修理代7.000円。
季節は春。ギターの発表会が済んだらサイクリングに行こう〜と……。
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# by akiraogawaG | 2005-03-31 07:15

デザートは甘夏

となりの家の甘夏の樹がこのところ私の食事のデザートになっている。
食事が終わると甘夏を取るため庭に出る。この甘夏は本当に美味しい。御陰で食事が豊かになっている。一日家に居られる時はお米を炊くことにしている。お米は弟のところからもらったものだ。弟のパソコンの世話をしてその報酬にお米をもらった。ぶつぶつ交換経済も私の生活を支えている。ギターを弾きに行ったらお金でなく物でもらうと言うこともしばしばある。昔田舎でお医者さんをしていた人を父親に持つ人が治療代の代わりにお米やお野菜をもらったと言う話をしていたのを覚えている。「よく似てるな…」と思った。
ギターを弾くことを仕事にしているが本当のところギターでは食えない。ギター演奏だけで食べている人も確かにいる。実力と著名度の両方を獲得した人だ。日本の中で何人と問われても困るが、おそらく五本の指で数えられるだろう。では何で収入を得ているのかと言われれば「ギターを教える事」であろう。私もそうして来た。以前は教えることは本当に苦痛だったが、ここのところ「ギターを教える事」が面白くなって来た。困ったなあー。苦笑。
甘夏はまだ当分の間食べられそうだ。お隣さんに感謝。d0015174_20291370.jpg
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# by akiraogawaG | 2005-03-30 20:05

そろりそろりとはじめるか

春桜はまだ咲いていない。
ギター奏者の生活を長くやって来た。
よく生きてこられたものだ。
自分の事を書いたりして公開するのはあまり意味が無いんじゃないと思って来たが、私のページを見て見知らない人がメール来ると自分の生き方,生活法が、もしかしたらこれから芸術家生活をする人たちに役に立つかもしれないと思うようになった。
私はひとつのサンプルになれるか? うんー分からない。
それではそろりそろりと始めるか……d0015174_14571363.jpg
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# by akiraogawaG | 2005-03-30 14:55